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実は優秀な食べ物なんです♪ チョコレートの健康効果。

実は優秀な食べ物なんです♪ チョコレートの健康効果。

近年、研究が進んだことから、栄養価が高く、さまざまな健康効果がある食品としても注目を集めるようになってきたチョコレート。その昔、チョコレートの原料であるカカオ豆は「神々の食物」と呼ばれ、マヤ文明の時代には不老長寿の薬として珍重されていたと言います。そんなチョコレートについて、バレンタインデーが間近に迫ったこの時期に詳しく紹介。期待できる機能性や適切な摂取量について知りましょう。

チョコレートの原料、カカオ豆を知ろう!

ご存知の方も多いと思いますが、チョコレートの主原料は「カカオ豆」。カカオ豆をローストして細かく砕き、外皮を取り除いたものを「カカオニブ」と呼び、「カカオマス」「ココアバター」「ココアパウダー」の3つに分けられます。

「カカオマス」・・・カカオニブをすりつぶし、ペースト状にしたものを固めて固体にしたもの。カカオ分100%のチョコレートだが、苦味も強い。
「ココアバター」・・・カカオニブに40〜50%含まれている脂肪分だけを抽出したもの。
「ココアパウダー」・・・ココアバターを抽出した後に残る固まり(ココアケーキ)をパウダー状にしたもの。

「カカオマス」「ココアバター」「ココアパウダー」のどれもが、チョコレートの風味や食感に深く関係するもの。とはいえ砂糖が入っていないため、この3つを混ぜるだけではあまり美味しいとは言えません。そのため、原料のバランスを調整したうえで、糖分やミルクも加えながら、チョコレートはできあがるのです。

どんな健康効果が期待できるの?

チョコレートの健康効果について歴史を調べてみると4000年以上も前の古代文明まで遡ります。古代アステカ人やマヤ人が記した書物には、当時チョコレートは薬として珍重されていたと書かれています。主に滋養強壮、疲労回復、長寿などの効用が伝えられ、16世紀頃のヨーロッパでも「薬」として利用されていた記録が残っているそう。ただし、この当時のチョコレートは現在のものとはずいぶん異なり、砂糖やミルクが全く入っていない苦い飲み物だったと言われています。

では、チョコレートに含まれている各栄養成分と、その栄養成分に期待される健康効果について見ていきましょう。

1・カカオポリフェノール
高い抗酸化作用を持つポリフェノールは体内の酸化を抑えてくれるため、肌老化の防止、動脈硬化の予防、アレルギーの改善、精神安定、リラックスなどの効果が期待できます。

2・食物繊維(リグリン)
カカオには、食物繊維の一種であるリグニンも豊富に含まれています。リグニンには、消化・吸収した後の食べ物を腸が伸びたり縮んだりすることで腸内を移動させて体外へと排出するぜん動運動を活性化する働きがあるため、腸内環境を整える、便通を良くするという効果が期待できます。

3・テオブロミン
テオブロミンには、血流アップや覚醒・興奮を促す作用があるため、脂肪の蓄積を防ぎ、体重増加を抑えるという効果を望むことができます。カカオはテオブロミンを含む数少ない食品といわれています。

4・脂肪酸
カカオ豆の脂肪分は、主にステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸の3種類の脂肪酸で構成されています。どれも良質な脂質で、中でも含有率の高いステアリン酸は、体内に吸収されにくい性質を持っているため、体脂肪として蓄えにくいと言われています。

おすすめの摂取量と注意点をチェック!

カカオポリフェノールは、カカオ含有率が高いほど豊富になるため、健康上の効果が特に期待できるのは、カカオが70%以上含まれるハイカカオチョコレートです。ただし、チョコレートの苦味や渋味もカカオポリフェノールによるものなので、カカオマスが多く含有され、ココアバター・ココアパウダーの量が少ないチョコレートの場合は苦味を強く感じることになります。
また、ハイカカオチョコレートはカカオを多く含むために一般的なチョコレートよりも脂質が多く、カロリーが高いのも特徴。食べすぎは、肥満や体重増加の原因となります。チョコレートの1日最大摂取量は35g。板チョコ1枚が50g〜60gなので、2/3以上食べると1日の摂取エネルギー量をオーバーしてしまいます。
なお、チョコレートにはカフェインが含まれているので、子どもや妊婦さんは要注意。カフェインの過剰摂取は胎児にも影響があると言われています。特にハイカカオチョコレートはカフェイン量も多いので気をつけたいもの。不眠症の方も夕方以降に摂取するのは控えましょう。

美味しいだけでなく、健康効果も期待できるチョコレート。ゆったりくつろぎながらコーヒーや紅茶とともに食べれば気持ちもリラックスできそうです。摂取量に注意しつつ、ティータイムのお供として活用したいものですね。